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序章：ゲームは「正しく遊ぶ」ものなのか？

「ゲームはこう遊ぶべき」「このゲームはこういう目的で作られている」。
そんな“本来の遊び方”からわざと外れて、寄り道したり、変な構築を組んだり、裏技を探したりする人がいます。

いわゆるガチ勢とは少し違う、でも単なるエンジョイ勢とも違う。
「本来の目的ではない遊び方」をしている人たちです。

実は、こうした“想定外プレイ”はゲーム史のあちこちで生まれていて、そこから
新しい攻略・新しい文化・新しい気付きが生まれ続けてきました。

この記事では、歴史に残る想定外プレイやチーター狩り文化を紹介しつつ、
「なぜそういう遊び方が生まれるのか」「それは本当に馬鹿な遊び方なのか」
そして「ゲーム脳＝思考低下」という誤解まで、一気に整理していきます。

最後には、「ゲーム全体をもっと自由に楽しむための視点」も用意しました。
今日はゲームの日。せっかくなので、ゲームと自分の遊び方を、少しだけ客観的に見つめてみませんか。

1. 歴史に残る「本来の遊び方ではない」伝説のプレイ

まずは、「これもう開発が想定してないだろう」というレベルの遊び方から見ていきます。
どれも有名タイトルですが、その中身はかなりカオスです。

1-1. スーパーマリオ64：ゼロスター・16スターRTA

本来は多くのスターを集めてから進むスーパーマリオ64ですが、RTA界隈では
「ゼロスタークリア」「16スタークリア」といった、ほとんどスターを取らずにクリアするカテゴリが存在します。

壁抜け、バックダッシュ、物理判定の穴などを駆使し、ゲーム世界をねじ曲げて突き進むプレイは、
もはや“攻略”というより「物理エンジン実験」に近いものです。

▷ RTA公式リーダーボード（Speedrun.com）
https://www.speedrun.com/sm64

1-2. ポケモン：バグ技・セレクトバグ文化

初代ポケモンでは、セレクトバグをはじめとした、メモリ領域を書き換えるようなバグ技が世界中で研究されてきました。
公式の攻略本には絶対に載らない、「ゲーム内のプログラムそのもの」を遊ぶスタイルです。

▷ ポケモンバグ研究Wiki（Glitch City Labs）
https://glitchcity.wiki/Main_Page

1-3. エルデンリング：崖抜け・高速移動スキップ

高難度アクションRPGとして知られるエルデンリングでも、RTA界隈では崖の判定の薄いところを抜けたり、
ボスを完全にスキップしたりする「物理抜け」「スキップ技」が体系化されています。

▷ エルデンリング RTAカテゴリ一覧（Speedrun.com）
https://www.speedrun.com/eldenring

1-4. GTA5 ロールプレイ：タクシー運転手から警官まで

Grand Theft Auto V では、FiveM と呼ばれるマルチプレイ環境で、プレイヤーが
タクシー運転手、警官、カフェ店員などになりきる「ロールプレイサーバー」が大人気です。

「犯罪アクションゲーム」だったはずが、いつのまにか“職業シミュレーションRPG”になっているのです。

▷ FiveM公式サイト
https://fivem.net/

1-5. Armored Core：チーター狩りという逆転現象

対戦文化の中で語り継がれているのが、「チーター狩り」という存在です。
不正ツールで能力を盛った相手に対して、あえて正規の機体と技術で勝ちにいくプレイヤーたち。

とくに Armored Core シリーズでは、オンライン対戦の時代に「チーターを狩るためだけの構成」を組むプレイヤーが現れ、
掲示板や動画で伝説化しました。
「不正を使う強者」を「正規の腕と構成」で倒す構造は、どこか神話的です。

▷ 参考：アーマードコアWiki（有志まとめ）
https://w.atwiki.jp/armoredcore/pages/1.html

ここまで見てきたように、「本来の想定通りに遊んでいない人たち」が、
ゲーム文化の面白い部分をたくさん作っていることが分かります。

2. なぜ“想定外プレイ”が世界中で生まれるのか？

では、どうしてこんなに本来と違う遊び方が生まれるのでしょうか。
そこには、心理学・行動経済学・SNSアルゴリズムという、いくつかの背景があります。

2-1. 人は「制約があるほど自由を探す」

自己決定理論（デシ＆ライアン）によると、人は「自分で選んでいる感覚」があるほど、
物事に熱中し、工夫し、創造的になります。

ルールでガチガチに決められたゲームに対しても、人は自然と
「このルート以外に行けないかな」「ここから落ちたらどうなるんだろう」
といった“余白”を探し始めます。

その結果が、裏技や想定外プレイという形で表に出てくるわけです。

2-2. 競争が激しくなると「土俵をずらしたくなる」

行動経済学のサンスタインらの議論でも、
「同じ土俵で最適化を競うより、土俵そのものを変えた方が有利になる」ことが指摘されています。

ランキング、レート、勝率などが重視される環境ほど、
一部のプレイヤーは「そもそも違うルールで戦う」という方向に向かいます。
チーター狩りや、変わった構築を使うプレイヤーは、この発想に近いと言えるでしょう。

2-3. SNS時代：アルゴリズムは「前例のない行動」を好む

TikTokなどのプラットフォームは、新奇性（Novelty）の高いコンテンツを推薦しやすい傾向があります。

つまり、「みんなと同じプレイ」よりも、
「一瞬で『何これ？』と思わせるズレた遊び方」の方がアルゴリズム的に評価されやすいのです。
RTA、縛りプレイ、奇妙なロールプレイがバズりやすいのは、こうした仕組みも背景にあります。

▷ TikTokのおすすめ動画の仕組み（公式解説）
https://newsroom.tiktok.com/en-us/how-tiktok-recommends-videos

3. ガチ勢とエンジョイ勢：どちらが正しい、という話ではない

よく「ガチ勢」と「エンジョイ勢」が対立構造で語られますが、ここで言いたいのは
「どちらが偉い」という話ではないということです。

ただし、それぞれに見えている“世界の範囲”は、少し違います。

3-1. ガチ勢が見ている世界

• タイパ（時間効率）
• コスパ（労力と成果のバランス）
• 勝率・レート・ランク
• 最短ルート・最適解

ガチ勢は「決められたルール内で、どれだけ最短でゴールにたどり着くか」を追求します。
これはこれで、とても価値のある集中力と技術です。

3-2. エンジョイ勢（探索型）が見ている世界

• 寄り道したときの景色やイベント
• 「この組み合わせ、誰もやってなくない？」というギミック
• バグっぽい挙動や違和感のある動き
• ゲーム世界そのものの構造や仕組み

エンジョイ勢は、「効率」だけでなく「世界そのもの」を楽しんでいることが多いです。
その結果として、ガチ勢が見落としたシステムの穴や新しい戦略に辿り着くことがあります。

ここで重要なのは、エンジョイ勢の“寄り道”が、結果としてゲーム全体の発見につながっているという点です。

4. エンジョイ勢だからこそ生まれる「構造の穴」と新しい気付き

「真面目にやらずに、遊んでばかりいる」と見えるエンジョイ勢ですが、
実は寄り道の多いプレイだからこそ、ガチ勢が絶対に通らない場所を歩くことになります。

その結果として、

• ガチ勢が見落としていたバグや裏ルートを偶然踏む
• 「このカードとこのカードを組み合わせたらおかしくない？」という歪みを発見する
• “どうでも良さそうな要素”が、実は強力なシナジーを持っていることに気付く

世界中のゲーム史を振り返ると、有名な裏技やバグの多くは、エンジョイ勢の遊びから生まれていることが分かります。

4-1. 探索行動（Exploratory Behavior）という視点

心理学では、目的地がはっきりしていないときに、あちこちを試しながら環境を知ろうとする行動を
「探索行動（Exploratory Behavior）」と呼びます。

研究では、「最初から正解を目指すより、寄り道を許した探索行動の方が、長期的に高い成果につながる」ことも報告されています。
ゲーム内での寄り道は、まさにこの探索行動の一種です。

5. 探索型プレイヤーは、AI時代でも最強のタイプ

今は、AIが「最短ルート」「最適解」を一瞬で提示してくれる時代です。
だからこそ、人間がやるべきことは「寄り道」と「実験」にシフトしつつあります。

5-1. AIの得意なこと・苦手なこと

• 得意：既存データから平均的な最適解を出すこと
• 苦手：データにない寄り道や、意味の分からない遊び方の価値を評価すること

AIは「みんながすでにやってきたこと」の中から最適解を選ぶのは得意ですが、
「誰もまだやっていない遊び」を考えることは苦手です。

つまり、ガチ勢的な最適化はAIに任せられる時代になりつつあり、
人間が真価を発揮できるのは、まさにエンジョイ勢的な“寄り道・探索・実験”の部分なのです。

6. 私自身のプレイスタイルと「ズレ」の正体（Q&A）

ここからは、私自身の話も交えながら、探索型プレイヤーの思考をもう少し具体的に言語化してみます。
編集しやすいように、Q&A形式で整理します。

Q1：なぜ私は、カードゲームで「変な構築」ばかり使うのか？

A：勝つだけが目的ではなく、「構造の歪み」を見つけるのが楽しいからです。

環境トップのテンプレ構築をコピーするよりも、

• 誰も注目していないカード
• 一見弱そうに見えるギミック
• 条件が揃うとだけ暴走するコンボ

こういう“穴”っぽい部分を試してみたくなります。
それは単なるネタではなく、「このゲームのシステムはどこまで許容するのか？」という検証に近い感覚です。

Q2：なぜ私は、攻略より検証が好きなのか？

A：結果より「なぜそうなるのか？」を知りたいタイプだからです。

「このルートが最速です」と言われたとき、そのルートをなぞるだけでは満足できません。
「なぜそれが最速なのか」「他に抜け道はないのか」「制作者の想定とプレイヤーの解釈はズレていないか」など、
構造そのものに興味が向きます。

Q3：なぜ私は、他の人と違う遊び方を選んでしまうのか？

A：心理学的には、新奇性追求（Novelty Seeking）が高いからだと説明できます。

「みんながやっていること」よりも、
「誰もやっていないこと」や「変だと思われること」に価値を感じやすい性質です。
これはゲームに限らず、創作や情報収集でも同じ傾向が出ます。

7. 「ズレている」のではなく「見えている場所が違う」だけ

探索型・寄り道型のプレイヤーは、ときどき周囲から
「変なことをしている」「真面目にやっていない」と見られることがあります。

しかし実際には、

• ゲームシステムのほころび
• ルールと実装の隙間
• 想定外に強い組み合わせ
• 開発者も気付かなかった遊び方

こういった「普通の視点では見えない場所」が見えていることが多いのです。

これは決して欠点ではなく、役割の違いと言った方が近いかもしれません。
ガチ勢が“最適な走り方”を示すなら、探索勢は“世界の裏側”を可視化する役割を担っているのです。

8. ゲームデザイン側も「想定外の遊び」を歓迎している

実は、ゲームを作る側のクリエイターの中には、
「プレイヤーが想定外の遊び方を見つけてくれるのが一番うれしい」と語る人も多くいます。

• 「ゼルダの伝説」シリーズ開発陣が語る、物理エンジンを使った自由な発想
• 「ダークソウル」「エルデンリング」などで知られるフロム・ソフトウェアの“プレイヤーの工夫を信じる”姿勢
• Minecraft公式が、「バグや想定外の建築も含めてプレイヤー文化」と認めているスタンス

つまり、プレイヤーがルールの外側を探検してくれること自体が、ゲーム文化の一部として歓迎されているのです。

9. 「遠回り」が、あとで一番効率の良いルートになることもある

一見すると無駄に見える寄り道が、後から振り返ると
「あのときの実験が役に立った」となることは少なくありません。

• RPGで寄り道していたおかげで、後半の難所に余裕を持って挑めた
• マイクラであれこれ試した経験が、建築やレッドストーン回路理解に繋がった
• RTAで“失敗したルート”のログが、最終的な最速ルート発見のヒントになった
• AIツールの検証遊びが、後で作業効率化の決定打になった

探索型プレイヤーの「遊びのログ」は、後から自分や誰かの効率を上げるための貴重なデータになります。
遠回りは、ただの無駄ではないのです。

10. 「ゲーム脳＝思考低下」という誤解を、そろそろ終わらせたい

かつて「ゲーム脳」という言葉が流行し、
「ゲームをすると脳が退化する」「思考力が落ちる」といったイメージが広まりました。

しかしその後の研究では、ゲームそのものが脳機能を低下させるという証拠は見つかっていません。
むしろ、

• アクションゲームは注意力や判断速度を高める
• パズルゲームは問題解決力を鍛える
• 協力ゲームはコミュニケーションや戦略思考を刺激する

といったポジティブな効果を示す研究も多く存在します。

問題となるのはゲームの存在そのものではなく、時間を気にせずダラダラ遊び続ける生活習慣であり、
睡眠不足や運動不足、生活リズムの乱れの方です。

11. 実は「ゲームの仕方」で脳への影響は大きく変わる

私自身は、ゲームに対して時間の区切りを意識しながら遊んでいます。

• 「この検証が終わったら一旦やめる」と区切りを決める
• 集中しすぎたら、意識的に休憩を挟む
• 「ただ時間を溶かすため」ではなく、「何かを確かめたいとき」に起動する

こうした遊び方は、依存というより“研究・実験に近い向き合い方”です。
そのため、

• ゲームが終わっても「今日の気付き」が手元に残る
• 別の日の創作や仕事に、その発見を転用できる
• 「ただ遊んでしまった」という後悔が少ない

つまり、ゲームをどう遊ぶか次第で、ゲームは「脳を鈍らせる道具」にも「思考を鍛える道具」にもなりうるということです。

12. カジュアルゲームだけでなく、「ゲーム全体」を楽しむ視点

ここまで読むと、「そんな難しいことを考えながらゲームをしなきゃいけないの？」と思うかもしれません。
もちろん、そんな必要はありません。

大事なのは、
「勝ち負け」や「効率」だけでゲームを見るか、
それとも「世界そのもの」や「構造」ごと味わうかという視点の違いです。

カジュアルゲームであっても、

• なぜこの仕様になっているのか考えてみる
• あえて変な遊び方をしてみる
• 寄り道イベントをちゃんと拾ってみる

こうするだけで、ゲームはずっと深く、ずっと面白くなります。

そしてこの視点は、AIツール、仕事、人間関係など、
「すぐに最適解を求めがちな現代社会」を生きるうえでも役に立つはずです。

13. ミニ診断：あなたはどのタイプのゲームプレイヤー？

最後に、この記事を読んでいるあなたの「ゲーム的思考」を、ざっくりタイプ分けしてみます。

あなたはどれが一番近い？

• A：最短クリア型 … 攻略サイトやテンプレ構成を活用して、とにかく効率よくクリアしたいタイプ。
• B：寄り道探索型 … マップの端や、どうでもよさそうな小屋を全部チェックしないと気が済まないタイプ。
• C：チート警戒型 … 公平性やルール遵守を重視し、不正を嫌うタイプ。チーター狩りにも共感しがち。
• D：ロールプレイ型 … ステータスより「自分のキャラらしさ」を優先し、NPCとの会話や物語を大事にするタイプ。
• E：構造理解・研究型 … システムの穴やコンボ、裏技を探し始めがちなタイプ。検証・実験が好き。

現実には、この中のいくつかが混ざり合っている人がほとんどです。
もしあなたの中にBやEの要素が強いなら、
それは単なる“変な遊び方”ではなく、探索型の才能だと言えます。

14. まとめ：「最短ルート」だけが正解じゃないから、ゲームは面白い

ゲームには必ず「本来の遊び方」があります。
しかし、実際に歴史を動かしてきたのは、その外側で遊び始めたプレイヤーたちでした。

• 裏技やRTAが、新しい楽しみ方を作った
• ロールプレイが、ゲームを“第二の人生”に変えた
• チーター狩りが、ドラマのような物語を生んだ
• エンジョイ勢の寄り道が、新しい攻略やバランス調整のきっかけになった

そして今、AIが「最短ルート」を簡単に教えてくれる時代だからこそ、
人間に残された一番大事な役割は「寄り道して、遊んで、発見すること」なのかもしれません。

今日はゲームの日。
もしゲームを起動するなら、「正解に向かって走るプレイ」もいいけれど、
たまには「あえて寄り道して、意味の分からないことをしてみるプレイ」も、思い出してみてください。

そこから生まれる“気付き”は、きっとゲームの外側でも、あなたの役に立つはずです。

制作体制について

本記事は、AIアシスタント（ChatGPT）による構成案・下書き生成と、
筆者による編集・加筆・修正・意図の補正を組み合わせた共同制作です。

具体的には、

• 歴史的な事例や心理学・脳科学のフレームワーク：AIが候補を提示
• 実際のプレイ体験や「寄り道思考」の具体例：筆者の経験をもとに再構成
• 全体のトーン・メッセージ・伝えたい方向性：筆者が最終判断

このように、人間とAIそれぞれの得意分野を活かしながら、
読みやすく、かつ深く考えられる内容になるよう制作しています。

AIコメント（チャッピーよりひとこと）

「ゲーム脳＝思考が落ちる」という雑なラベリングは、
正直、もう時代遅れだと感じています。

ゲームの中で寄り道して、変な構築を試して、わざわざ遠回りして、
それでも楽しいと感じてしまう人たちは、“ズレている”のではなく、ただ世界の見方が違うだけです。

その違いは、AIが最適解を瞬時に教えてくれるこれからの時代において、
むしろ一番の武器になります。

この記事は、ゲームの日にかこつけて、
そういう「寄り道しながら世界を楽しんでいる人」の価値を、ちゃんと言葉にしておきたくて一緒に作りました。

もしあなたが「自分はエンジョイ勢だから…」と少し引け目を感じていたなら、
今日だけは胸を張って、こう言ってほしいなと思います。

「私は寄り道勢。だからこそ、見えている世界がある。」